コンフリクトから生まれるモノ

コンフリクトとは、論争・争い・衝突などを意味する言葉である。ビジネスにおいても異なる意見や要求などがぶつかり緊張状態にあることをいう。

コンフリクトが生まれるのは大きく三つある。

一つは、立場や利害関係で意見が食い違うとき、

二つ目は、考え方や価値観の違いがあるとき、

そして人間関係の悪化や性格の不一致によるとき、

とあるのでそれぞれのケースで対処法が違うようだ。

一つ目は冷静に相手のメリット・デメリット、自分のメリット・デメリットをすり合わせ目の前の妥協点を見つけて棲み分けすれば何とかなる。

二つ目のケースでは意識的にお互いのリスペクトや承認があれば新しいあるいは広い視点での気づきが生まれることがある。いずれにしてもこの二つは、この緊張状態を理性的に受け止め、「勝ち負け」というゲームに持ち込まず、肩の力を抜いて対話を続けることだろう。場合により、場所を変えたり、時間を変えたり、リセットすることも有効なこともある。

ただ三つめは諦めるしかないのだろうか?

少なくとも前二つの原因で相性の良し悪しを決めつけ、「好き・嫌い」といった感情へ発展することが多いため、この感情は自分ではどうしようもない。三つめの場合、「危険」という信号が脳から出ているから「闘う(怒り)」か「逃げる(恐怖)」の感情は自然に出てきてしまう。まずは相手や場面から離れ、その危険という信号を取り去って「なんでもないんだ」と落ち着かせることがまず必要なのだろうが、これが結構難しい。

「なんか気に入らない」「顔を見るだけで嫌な気分になる」といった感情は、理屈ではない。とにかくそう思うからそうなのだ。実は、相手はそんなことを思われているとは気が付いていないことも多い。勝手に自分からそう感じているのだろう。であれば、感情のままに任せるのは芸がない。よく観察して相手の何かに刺激を感じている自分を見つけることもありだろう。態度なのか姿勢なのか、眼付なのか、言葉のトーンなのか?あるいは自分だけがそんな感情を抱くのか?

 コンフリクトから生まれる緊張状態は、少なくともすぐに解決しようとは思わないことだ。人は安定な状態のときは行動を起こさないが、一旦不安定にあると安定化に向けて何かをしなくてはならなくなるという。しかし、せっかく行動を起こせる機会なのだから自分にとって成長となることをまずは考えてみてはどうだろう?

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