粘り癖

数年前の夏の終わり頃、社員と富士登山に行った。それは初登頂でまた日帰りの強行軍であった。5合目から登り始め、8合目あたりからなんとなく具合がおかしい。呼吸が苦しい。足が前に進まない。数歩進んでは休み、また進む。果たして頂上まで行けるのだろうか?不安と苦しさでクタクタになって「もうだめだ」と思っていたら目の前が山頂だった。

何度も何度もやってみるがうまくいかない。失敗も恐れずチェレンジするが成功しない。そのうち何をやってもうまくいかないと思うようになる。スランプに陥ったようだ。常に不安と恐れ、そして身体は緊張がとれない。メンタルがやられ、体にも支障をきたす。

頭を切り替えよう、体をリフレッシュしようと思うが、それでも感情が襲ってきて緊張が続く・・・・そんなことはないだろうか?

信条として「ゲームは勝つまでやり続けていればいつかは必ず勝つ」と人には言ってみるものの自分がそうなったときは正直逃げ出したくなる心境である。

振り返ると、ゲームに勝つとき、仕事が上手くいくとき、目標が達成して成功するときは頭の中は空っぽで結果には無頓着なときが多かった。

一方、勝負にこだわり、うまくいくよう願って必死で取り組んでいるときは時間がかかる。それでも耐えて我慢して諦めず挫けず続けていくとどうか?やっぱり上手くいかない。「あーダメだ」「もう無理」というギリギリまで追い込まれる気持ちになり、最後に自棄っぱちになる。そして開き直り、「もうどうでもいいや」となったときに上手くいく。

理由はわからない。でも、そうなるからそうなんだろう。

ということは、「もうだめだ、もう無理、死にそう・・」とつぶやいている間はまだ成功しない。余裕があるなんて言っていない。必死なのだ。ただ、まだ一線を越えていないということか?

関連記事

  1. 差別化とは?

  2. コーチングのやり方

  3. AIと生きる

  4. ダイバーシティ

  5. 座右の銘

  6. リーダーとしての「経営論」